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エレーナ先生の日常
第1章 魔性の女【エレーナ・アドラー】
ーコンコン…
「入りたまえっ」
「失礼します。」
帝都高校の理事長室のドアがゆっくり開き女性が入る。
女性はドアを閉め理事長が座る椅子・机の前まで行く
「よく来てくれたね。エレーナ・アドラー」
「この度はお声をかけて頂き、ありがとうございます。」
「君の評判は聞いている。偏差値30以下の生徒達を
東大や早稲田大学に合格させるほどの実力者だと。」
「クス…私の実力ではありません。生徒達の実力です!」
理事長が上等な椅子に座り、机に両肘をたて顔を支えて、エレーナを見上げる。
エレーナは小さく頬笑みながら理事長を見る。
エレーナ・アドラー…
この度、進学校である帝都高校に臨時教諭として来た女性。担当教科は音楽。
エレーナはイギリス生まれで、プラチナブロンドのフワフワのロングヘヤーを後ろに、バレッタで簡単に纏めて紺の帽子をかぶっている。青い瞳…左目は前髪と帽子で隠れて見えない。
紺のジャケットに白いブラウス。首元に深緑色のリボン。紺のロングスカートに黒のブーツ。
露出がなくスキのない地味な姿だが、色白の肌に小顔で、艶のあるふくよかなヌーディピンクの唇が上品で色っぽい。
薄く頬笑む顔は、
まさに「魅惑的な笑顔」
男が……特に年下の男は、彼女が甘い吐息を吹きかけるだけで簡単に落ちるだろう………