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エレーナ先生の日常
第1章 魔性の女【エレーナ・アドラー】
「まぁいいか…じゃあ私はこれで!」
エレーナは後ろを向き歩きだす。
「…待てよ!俺達の事注意ないのか?」
男子生徒がぶっきらぼうだが、挑発的な目で聞く。
「……注意してほしいのですか?」
「………………」
エレーナも挑発的な目で振り向き、男子生徒に聞く。
「……アンタ、新任だろ?教師なら生徒の不純異性行遊は注意するのが普通なんじゃないのか?」
「……では、逆に聞きますが「やめろ」と言えばあなた達はやめてくれますか?」
「質問しているのはコッチだよ!」
「……………………」
男子生徒の言葉にエレーナはウンザリしたようなため息を吐く。
「ハァー……。他の先生方は知りませんが、私は恋愛は自由だと思ってます。だから、お互いが同意の上でkissやsexしているのなら私は何も言いません!」
エレーナの言葉にと女子生徒は顔を赤くし戸惑う。
男子生徒はエレーナの口からから「kiss」「sex」と言う言葉が出てきたことに驚き目を大きく開ける。
そんな二人を見ながらエレーナは話を続ける。
「……それとも、あなたはその女の子をレイプしようとしていたのかしら?」
「…!?」
「!?」
「性犯罪に関わる事なら話は別ですが…お二人の様子からして、それは無いでしょう。」
「……レイプじゃない!でも俺達は付き合ってないケド」
男子生徒は顔を引くつけながらも、ニタニタした顔で言う。
「なら、セフレですか?それならもし、お二人が関係をもって何かトラブルがあったとしても、それはお二人の責任です。あなた方はもう高校生でしょ?
…少なくとも、15歳以上ですよね!?15歳以上なら未成年者でも自分の行動に責任を持たなければならない年齢です!」
エレーナの言葉に女子生徒は青い顔をして下を向く。
男子生徒は苦虫を噛んだような顔になり、エレーナを睨む……と、
「そういう訳ですから、私はこれで!」
「邪魔して悪かったわね」……とエレーナは再び後ろを向く。
振り向く瞬間、前髪で隠れていた左目が髪の隙間から見えた。
透明な瞳に冷笑を浮かべて男子生徒を見ていた…