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先生、早く縛って・encore・
第1章 サプライズ大作戦(書き下ろし)
次にパンを持ってきてくれた時には、もうニヤニヤな表情なんてすっかり隠して綺麗な笑顔で笑いかけるCAさん。

「お待たせしました」

目の前にはホカホカのパン。

私がワンちゃんなら尻尾をぶんぶん振っちゃうぐらい嬉しいけど……なんか、そのまま受け取るのは悔しい……。

うう、背に腹は代えられないってこういう時に使うのかな……。
あ……そうだ。

「メルシー!」

私だってこれぐらいは知ってるもんねっ。

晴れ晴れとした気持ちで口いっぱいにパンを頬張る私。

「どういたしまして。それはそうと……」

「ふえ?」

「ちょっといいですか」

私がパンを食べている隙に、ノートを取られてしまった!
そして何やらスラスラと書き込んでいる……。

「お代わりが欲しくなったら、いつでも……ね?」

ん?

ノートを見ると、そこには筆記体でなにやら書かれている。

ああ、おかわりの本当のフランス語を教えてくれたんだ!
感激だ……こんなに親切な人だったなんて!
筆記体で読みにくいけど……えっと……。
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