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キミを愛シテ溺れてる
第4章 *キミを愛シテ溺れてる 2

その言葉に続く答えが決まったのか、風子は下げていた視線を上げて俺の方を見た。

細めた目は穢れのない綺麗な瞳だった。

「失恋したことを除いたら、幸せな人生です。もちろん、嫌なこともたまにありますけどね。トータルして考えると高校生活も楽しかったし、大学生活も満足してますから。
家族も友達もいい人で私は恵まれてるなって思ってます。それに大地くんや海田先輩、……ソラ先輩に出会えましたし」


「そうか……」

“シアワセ”ではなくて“幸せ”か……。


悲しみの中にある幸せではなくて、幸せの中にある幸せ。

今のキミが感じるものは後者なんだろう。


「あのさ、乙羽さん。俺は、キミの……」

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