この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
キミを愛シテ溺れてる
第5章 *キミを愛シテ溺れてる 3
答えを教えて欲しいところだけど、時間は戻せないから聞くことさえできない。
今となっては、過去の風子との思い出は俺だけのものになってしまったから……――――
* * *
中学三年の二学期。
学校で程よく仲の良い友達はいても、一緒に住んでいる人が誰もいなくなって、親友はこの世からいなくなって、表では笑っていても裏では立ち直れなかった。
そんな時に現れたのが風子。
「私にこのハートのネックレスをくれましたよね」
小さい頃にあげたハートのネックレスを学校に持ってきて、人目に付く教室の前で見せつけてくる強烈な挨拶をしてきた女。
頭から離れなくなり、学校ですれ違うたびに視線を持っていかれるようになった。