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キミを愛シテ溺れてる
第1章 *キミを愛シテ溺れてる 1
ドアを開けて部屋に入ると、風子は辺りを見渡すこともしないで自らベッドへ向かって行って倒れた。
「やっと……やすめるー……」
相当体調が悪いのか、行き慣れているからなのか……。
後者だと思うとショックだから深く考えないようにした。
冷蔵庫に入っていたミネラルウォーターを手に取り、風子が横たわっている近くに腰掛ける。
「乙羽さん、水飲む?」
「…………」
返事がないので顔をそっと覗いてみると目を閉じて眠りかけているようだった。
誰にも邪魔されないから話をして距離を縮めたいところだけど、かなり具合が悪いようだからこのまま寝かしておくしかない。
起きるまで本を読んで待っているか……。
「ううっ……。きつくて寝れない……」