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キミを愛シテ溺れてる
第5章 *キミを愛シテ溺れてる 3
今まで恋愛をしたことがなかったから、好きと言うものがどんな感情なのか分からなかった。
そもそも俺が風子と一緒にいた理由は、罪滅ぼしをしたくて守りたいから。
でも、本当にそれだけなんだろうか。
よく考えてみると風子はどの女よりも可愛い。
雑草の中に生えている綺麗な花のように目立って見えて、摘みたいと思ってしまう。
誰よりも長い時間一緒にいたいと思える存在。
これが“好き”なんだろうか。
友達じゃなくて、恋愛としての……好き。
「…………」
「何とも思ってねえなら、オレが告ってもいいか?」
黙っている俺に待ちきれなかったのか颯太はバスケットボールをドリブルしてから容易くシュートした。
ゴールを通ったボールは地面に落ちて、トントンッと跳ねる音が虚しく響く。