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キミを愛シテ溺れてる
第5章 *キミを愛シテ溺れてる 3
何を話せばいいか分からなくてメールもできない。
高校も違うからなかなか会う事もできない。
チャンスはもう二度とないと思ったから、傘もささずに走って風子の腕を掴んで引き止めた。
「待って……!風子に話したいことがあるんだ」
顔を合わせると風子は急に目を潤ませてギュッと瞑り、涙をぽろぽろと流し始めた。
まだ用件も言っていないのに泣かせてしまい胸がチクリと痛む。
あれから結構時間が経ったのに未だに泣くという事は、俺が告白を断ったせいで風子はかなり傷ついたんだろう。
「私はもうソラと話したいことなんてないよ……」
そう言われて細い腕を掴んだ俺の手の力が弱くなる。