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キミを愛シテ溺れてる
第5章 *キミを愛シテ溺れてる 3

過去のことを話したのが引き金となって、もし記憶が戻ったなら風子はもう一度つらい思いをすることになる。

いじめられていたことを思い出して……。


悲しい過去があったんだから思い出せば、今の無垢な笑顔も消えてしまう。

何も知らないからこそ、毎日心から笑えているんだろうから。

その笑顔を壊さないためにも過去を見えないところに閉じ込めて、新しい未来を作っていこうと決めた。

夏休み前までの思い出は俺だけのものになってしまったけど、悲しい思いはして欲しくないからこれでいい。

もう一度、一緒に思い出を作り直すことができそうな気がするから……


「あの、先輩のあだ名を考えたのでこれからそれで呼んでもいいですか?」

「いいよ。なに?」

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