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キミを愛シテ溺れてる
第5章 *キミを愛シテ溺れてる 3

病院で目が覚めた時には、頭の中が空っぽと言っていいほど何も分からなかったらしい。

学校でも授業についていけなくて困っていたようだったから、放課後や部活の合間に勉強を教えることにた。

何も知らない分、覚えるスピードは速い。
だから残念なことにあっという間に、勉強を教える機会は終わってしまう。

それでも二人でいると、失くした時間を取り戻せている気がして幸せだった。

居心地がいいのも記憶を失う前の風子と変わらない。

だから彼女を好きだと思う自分の気持ちも変わっていない。


誘っても断らないし、いつも笑顔で一緒にいてくれるから記憶を失った風子とも上手くいっている気がした。

でも、俺たちの本当の関係についてはまだ教えていない。

夏休み前までは両思いだったと話をしたらさぞかし驚かれることだろう。


いつ好きだと告白して真実を伝えようか迷っていたけど……、一つ大きな壁がある。

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