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キミを愛シテ溺れてる
第5章 *キミを愛シテ溺れてる 3
自分では怖くて聞き出すことができなかった興味深い話だ。
俺は部室に入らず、ドアの隙間から漏れてくる声にドキドキしながら耳を傾けた。
「……うん。いる」
「もしかしてソラくん?」
不安と期待で高鳴る鼓動に大地が追い打ちをかけてくる。
「え!?どうしてソラ先輩なの……!?」
それはどういう意味だろう……。
「だって勉強も教えてもらっていたし、仲いいじゃん。生徒会長の彼女だって言われてるよ?」
「そうなんだ……。私はそういう風に思われていたんだ」
鼓動が早いせいで苦しくて深呼吸をしたいくらいだ。しかし、勘のいい大地に気付かれてしまいそうな気がするから我慢する。
風子がどんな顔をして話しているのか気になって、隙間から話している様子をそっと見る。