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キミを愛シテ溺れてる
第5章 *キミを愛シテ溺れてる 3
「この際だから付き合えばいいんじゃない?
「え……」
「ソラくんは優しいし、風子ちゃんが告白したら絶対に上手くいくよ。ボクらも応援するし」
大地がそう思ってくれていたなんて知らなかった。
風子はなんと答えるんだ……。
迷いがあるのかと思いきや、風子は割とすぐに首を横に振った。
「ううん、しないかな……。私ね、他の高校に好きな人がいるから」
聞いた後、ショックを受けたせいでしばらく部室に入れなかった。
襲ってきたのは積み上げてきたものを一瞬にして崩されたような絶望感。
まだ告白もしていないのに、失恋をした気分だった。
部活が終わった帰り、風子が他の高校のある人と楽しそうに歩いて行く姿を見て好きな人が誰なのか分かった。