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キミを愛シテ溺れてる
第6章 *キミを愛シテ溺れてる 4

膨れっ面を見せてもいずれ素直になって笑ってくれる。

その愛嬌のある笑顔は、つらくて泣いても笑っていた過去のキミがしていたものと同じだった。

キミの中から俺との思い出がなくなって変わってしまっても、変わらないものもある。


「ありがとう……。すごく美味しそうだよ」

迷いに吹っ切れた俺は風子を抱き締めてからキスをした。

触れた時は冷たかったのに重ねていくうちに温かくなってくる風子の唇。

例えるものが思い浮かばない特別な柔らかさをしていて、貪っていると理性が保てなくなってくる。


「んっ…、…ふぅ…んっ……」

色香のある声を時々小さく漏らしながらも俺についてこようとするところが従順で可愛いらしい。


唇を離して見つめると、風子は赤みを帯びた顔で艶美な表情をしていた。

この顔を見ると内に秘めている危ない欲求が湧き上がってくる。

体を預けるように寄り掛かって甘えてくるから、触れたい気持ちが抑えきれなくなって俺は風子をベッドの上へ連れて行った。

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