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キミを愛シテ溺れてる
第6章 *キミを愛シテ溺れてる 4

「あの……、昨日はごめんなさい。ドッキリだったのに怒り過ぎたなって反省してます」

「俺の方こそごめんね。もうあんな真似はしないから」

立たせようとして風子の手に触れると血が通っていないくらいに冷え切っていた。

ここまで冷えているんだから、恐らく俺の帰りをずっと待っていたんだと思う。


中に入るように促して、すぐに暖房をつけて部屋を温める。

毛布を持ってきて掛けようとすると風子が俺に向けて箱を差し出した。


「遅くなっちゃいましたけど、メリークリスマス」

「え……?クリスマス?」

「今更って感じですが、ケーキを作ってきたんです。クリスマスに私がちゃんと言えなくて、お祝いできなかったので。昨晩作ったからスポンジが固くなってないか心配ですけど」


テーブルに置いてその箱を開けてみると

“MerryX’mas&三ヶ月おめでとう”

っと書かれたチョコレートプレートがのっている苺ショートケーキが入っていた。

崩すのが勿体ないほど生クリームが綺麗に塗られていて、苺も均等に置いてあり綺麗な出来栄え。

記憶を失ってもお菓子作りは上手かった。


「夜ご飯まだでしたら、そっちを食べてから後で一緒にケーキを食べましょう。甘い物を食べると笑顔になれるかなって思いますし」

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