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キミを愛シテ溺れてる
第7章 大好きなあなたとハルジオンを探して……
ケーキ屋からどのくらい歩いただろう。
駅から随分離れた場所に来た上に、ここは全く土地勘がない。
そんな中、向かった先は三階建てのアパートだった。見た感じ部屋数は多い。
足音を立てないように距離を縮めた私は近くの塀に隠れて様子を伺うことにした。
ソラ先輩はアパートの前で少しうろうろとした後、階段を降りてきた人に話掛ける。
それは、髪が長くて綺麗な若い女の人だった。
女が苦手なはずなのにどうして……。
また嫌な鼓動がドクンドクンっと鳴り始める。
どんな話をしているのかは聞こえない。
話している女は微笑んで頷いて、ソラ先輩はその女の後について行った。
アパートの奥の方に向かったところまでは見えたけど、どの部屋に入って行ったのかはよく見えなかった。
「嘘でしょ…………」