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キミを愛シテ溺れてる
第8章 ふたりの未来、二人の彼氏
台所に行って冷蔵庫の中身を確認して何を作るか考える。
カレーはソラ先輩が唯一作れる料理だからやめておこう。
頭に良さそうな魚を食べさせてあげたいけど、それはないから……――――
じっとしてると余計なことを考えてしまうから無心になって料理を作った。
八品ほど作って「ふぅ…」っと一息ついた時に涙が零れた。
「乙羽さん、どうしたの?まさか指でも切った?」
いきなりソラ先輩がやって来たから急いで目を擦る。
「たっ、玉ねぎを大量に刻んでいたらこうなっちゃって。指は切ってませんので安心してください」
「何ともないなら良かった。おー、全部美味しそうだね」
そう言ってから手に持っていたスマホで私の作った料理の写真を撮っていく。
撮影の邪魔にならないように避けていたら、今度は私の方に向けてシャッターを押した。
「なっ!?私まで撮らないでくださいよ……」