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キミを愛シテ溺れてる
第8章 ふたりの未来、二人の彼氏
言っていたとおりソラ先輩の就活はスムーズに終わった。
内定をもらったお祝いにプレゼントを渡すと喜んでもらえた。
薄い箱に入っていたのは、ストライプ柄の青色のネクタイ。
これなら働き出してからも使えるはず。
「女が男にネクタイをプレゼントする意味はどう言うことか知ってます?」
「うーん……。仕事を頑張ってお金を稼いで来いってこと?」
「残念、はずれです。正解は“あなたにくびったけ”ってことらしいですよ」
「乙羽さんはそう思ってるの?」
「思ってなかったら他のプレゼントにしてたかもしれません……なんちゃって。……でもソラ先輩のことが大好きですから当たってます」
「どこまで惚れさせるんだか……」
「え?聞こえなかったのでもう一度言ってくれませんか?」
「何も言ってないよ」
「途中まで聞こえてました。私にほれ……、っ…」
最後まで言わせてもらえずキスで口を塞がれる。
きっとソラ先輩なりの照れ隠し。
四月から学生と社会人カップル。
生活スタイルや価値観が合わなくなって別れやすいと聞くけどあまり心配していない。
だって、お互いこんなにも好きでいるのだから……――――
【 ふたりの未来、二人の彼氏 END 】