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キミを愛シテ溺れてる
第9章 甘いひととき
考えてもいなかったからドキッとしてしまう。
「そんなに驚くことかなぁ。風子ちゃんも結婚したいでしょ?だってソラくんはお――」
「乙羽さんは今はそれどころじゃないから」
ソラ先輩が食い気味に言って大地くんの会話を止める。
確かに正論だ。就職先が決まってないから結婚どころじゃない。
それに結婚は私にとって程遠いものであってビジョンすら見えてこない。
「ふーん。もし風子ちゃんの仕事が決まらなかったらソラくんのとこで永久就職できるといいね」
「永久就職って?」
「お嫁さんに決まってるじゃん」
………………。
「大地くんったら、あまりからかわないでよ。私は絶対に就職して立派な社会人になってみせるんだから」