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キミを愛シテ溺れてる
第9章 甘いひととき
「風子ちゃんはいい社畜になりそうだね。まあ、僕は応援してるからこれからも二人で仲良くいてね」
立ち話を終えて大地くんが去って行ったけど、爪痕を残していって相変わらず台風のような人だと思った。
おかげでソラ先輩となんとなく気まずい。
黙ったまま進み、料理に使う材料を選んで籠に入れる。
一番下の段に置いてあるパスタを取ろうとして腰を下ろそうとするとソラ先輩が代わりに取ってくれた。
「大地の言ったことはあまり気にしなくて大丈夫だよ」
「すみません。私、先のことを全然考えてないんです。結婚って言葉さえも自分には関係ないんじゃないかなって思ってましたし……」
「…………。今、専念したいのは就活なんだろ。そのうち内定もきっともらえるよ」
「ありがとうございます。新卒の求人も少なくなってきたので頑張らないとですよね」