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キミを愛シテ溺れてる
第10章 名前を呼んで……
「ふっ、なんでもないよ」
そう言う時は大体なにかを考えている時だ。
しかも私を大切に思ってくれている、いいこと。
だからこれ以上問わずにその言葉の意味を知る時が来るのを待つことにした。
すっかり泣き止んだ私はもう一度目を閉じる。
「それにしても早く起き過ぎました。まだ五時半だからもうひと眠りしましょう」
「いいよ。寝てるところじっくり見させてもらうから」
「そう言われると眠れませんから!ソラ先輩は私を安眠させるか、妨害するかのどっちをしたいんですか」
「どちらかと言うと今は寝せたくないかな。一分でも多く風子の全てを堪能したいから……」