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キミを愛シテ溺れてる
第11章 真っ白な青春のままで…(ソラ目線)
「っ……、ううっ…、ごめんなさいっ……、本当は海田くんのこと……男として見れない」
泣いている宮藤さんにつられて海田も泣いていた。
海田が失恋した場面に遭遇したのは今ので何度目だろうか。
両手で数えられるくらいの回数だろうけど忘れた。
でもその分、傷ついたところを見ている。
これだから恋愛は面倒で嫌いだ。
好きになってもらうために一から信頼を積み上げていくのも大変だというのに……。
「初めて失恋したところを目にしましたけど、恋が終わる瞬間を見るのはなんだか後味が悪いですね。
海田先輩を失恋させたみたいになってますけどソラ先輩はこれで良かったんですか?」
泣いている二人から離れた後、そう言って無垢な視線を俺に向けてくる。
俺もキミのことを一度振ってしまったことがあるのに……。
「分からない。でもずっと騙され続けるよりはいいんじゃないかなって思う。……それにしても女は怖いね」
「あはは。ますます苦手になっちゃいます?私も怖いですか?」