この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
キミを愛シテ溺れてる
第11章 真っ白な青春のままで…(ソラ目線)
隣にいる今の風子は何が何だかさっぱり分からないと思う。
失恋して傷付いた相手を気遣ってあげないといけないのに、隣で彼女のフリをしている女の方が気になって仕方がない。我ながら冷たい男だ。
「宮藤ちゃん……。マジかよ……」
がっかりしたような声でそう言った海田が駐輪場から出てくると更に宮藤さんは驚く。
海田の彼女を奪っていないと冤罪を晴らすために来てもらっていた。
でも海田を利用していたことまで知ることになるとは思っていなかったから最悪の結末だ。
「かっ、海田くん!?今のは…、今の告白は嘘……!
全部嘘なの!本当は海田くんのことが好きだから。
海田くんが一番だから別れるって言わないで」
「おれじゃなくて塑羅緒のことが好きだから二人でするデートも断って、手も繋いでくれなかったんだ?
宮藤ちゃんは美人だし、純粋な子だから恥ずかしいのかなってずっと思ってた。
ゆっくり前に進んでいこうかなっておれなりに色々考えてたんだよ……?」
「ううっ……、海田くん……、ごめんなさいっ……」
「本当はどっち?宮藤ちゃんはおれのことを少しでも好きなの?嘘つかないで言って」