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キミを愛シテ溺れてる
第12章 王子様の嫉妬が甘くて激しい愛に変わる時
どうやら近くを通りかかった女子たちが過ぎ去って行ってしまい、海田先輩は声を掛けられずに終わってしまったようだ。
ソラ先輩が座っていて、海田先輩が腕を引っ張ってもベンチから立たなかったからだと思われれる。
「罰が当たる前になくなって良かったんじゃない?」
「おまえは本当に男かよ。可愛い女の子がいたら普通目が行くだろ?」
「そんな暇があったら別のことを考えてる」
「どうせ風子ちゃんのことだろ。付き合って長いのにそこまで彼女のことで頭がいっぱいになってるなんて異常だろ」
「――――海田先輩、今の話を莉乃さんに言っちゃいますよー?」
たっぷり愛情を注いでくれる大好きな彼氏を冗談でも悪く言われて頭にきた私は低木に隠れるのをやめて二人に姿を見せることにした。
すると、気づかれていなかったようで海田先輩が変なポーズを無意識に取ってしまうほど驚く。
いつも冷静でいるソラ先輩はあまり驚いていなかったけれど……。
「風子ちゃんっ……!?今のはその……」