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キミを愛シテ溺れてる
第13章 ひと時の青春と禁断の恋
仲がいいのは知っているけど、特別な何かをされているようなところは今まで見たことがない。
大地くんの横顔をみながら首を傾げていると窓の方を向いたまま軽く笑われる。
「風子ちゃんは二学期に転校してきたから知らないんだっけ?僕がいじめられていたの」
「えっ……。いつ?」
教室にいる時の大地くんはいつも一人か、男友達と思える人と二人でいた。
賑やかなグループに憧れるというよりもその様子を静かに見ている感じだったけど、いじめられていたなんて知らなかったから驚く。
「高校に入学してからが酷かったかなー」
「そうだったの!?」
「僕らが卒業した高校って結構倍率が高かったし、僕のおじいちゃんがそこの校長先生だったじゃん。
だから、頭も悪いのに入れたのはコネだったんじゃないかっていじめられてさー。悪口だけじゃなくて教科書を隠されたり、投げられたりもされていたんだ」
「陰でそんなことがあったなんて……」