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キミを愛シテ溺れてる
第13章 ひと時の青春と禁断の恋
メニュー表を見ながら冷静な声でそう言い放ったソラ先輩は、テーブルの端に置いてあったボタンを押した。
すると、ピンポーンっと音が店内に鳴り響き、呼んでいることに気づいた店員がこちらへやって来る。
「いかがなされましたか?」
「すみません。トマトのリゾットとトマトのカプレーゼを追加でお願いします」
「只今、無料でトマトの増量ができますがいかがなされますか?」
「増量でお願いします」
「かしこまりました。少々お待ちください」
注文している時に何かを察したのか大地くんが驚いた顔をして焦り始める。
それと同時にソラ先輩が何をしたいのか私も理解できていた。
「ちょっ!?ソラくん!?勝手に口直しの料理を頼まないでよ!しかも僕の嫌いなトマト!」
「あー!私、ちょうどそれを食べたいなって思っていました。私にもくださいね」
「もちろん。風子も食べてね。……でも、せっかくだから皆で分けて味見をしてみようか。……皆でね」