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キミを愛シテ溺れてる
第13章 ひと時の青春と禁断の恋
「っ……」
少し空いていた距離を縮めて誘ってみると平然としていた表情が崩れ始める。
上半身を横に倒したまま真顔で視線を向けてくる海田先輩と大地くんに見られるのが恥ずかしそうだった。
二人には付き合っていることは知られているから、ソラ先輩を説得するために私も大胆になれる。
「ダメですか……?ソラ先輩と一緒にこの初めてを感じたいなって思ったんです……」
「くっ……。可愛い顔でそんなことを言われたら断れない」
「風子ちゃんがそんなことを言うと下ネタにしか聞こえないんですけどー。エッチなことは帰ってからやってね」
冷めた声のトーンで大地くんにそう言われてから私はソラ先輩と同時に初めてを経験した。
それはまるで貝のような食感。
オリーブオイルとにんにくの味が口いっぱいに広がって素材そのものの味は分からなかったけど、ソラ先輩と一緒に経験できたことに喜びを感じていた。
「…………」
「これで僕らの友情の絆がまた深まったね」
「そうか。大地は絆を深めたかったのか。そうか、そうか……」