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キミを愛シテ溺れてる
第2章 処女ヲ捧げた時
* * *
高校一年の二学期。私は夏休みが明けたと同時に転校した。
右も左も分からなかった中、廊下で会った海田先輩に部活の勧誘をされて何となく入部して。
早速、顔見知りの先輩ができた。
「この高校は生徒会長候補の人が案内してくれるんですね」
「違うよ。海田の作った部活に入ってくれたお礼だよ」
カッコよくて、優しくて、落ち着いていて、頼りになる。
それがソラ先輩。
クラスの子供っぽい男子とは一味違う。
ソラ先輩は、容姿も性格も私の理想そのものだった。
さらに成績も学年トップで人間関係もそつなくこなす完璧な人。
だから近くにいても平凡の私が関わっていいのか心配になるくらい遠い存在に感じていた。