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もう私、生徒じゃない
第7章 知らなかった遊戯
手を封じられてしまった状態だった私は

大人しく従うしかなかった。

運よく逃げられたとして旧階段の鍵は

目の前の男が持っているのだ。出られない。

下手に抵抗するのは懸命じゃないと判断した。

口の中のもののせいでうまく口もきけない。

それに口を強制的に開けられているせいで

口の端から涎が垂れそうなのだ。

必死に飲み込もうにもボールがあって飲み込めない。

すると、それに気づいたのか若い先生が笑いながら言った。



「ほら、このあと授業に戻ってもらわなきゃ

 いけないんだから綺麗な服を自分の涎で汚さないでね」



そんなこと言われても…どうすれば…

戸惑っているとワンピースのスカートを後ろから捲られる。



「んん?!」


驚いて思わず声を上げると、やはり間抜けな声しか出ない。

その事を惨めに思って泣きそうになったが

泣いたらこの男が喜ぶんじゃないか、

そんな気がしてグッと涙を堪えた。

ワンピースのスカートから男の手を引き離そうと

前に走り出そうとすると荷物のように担がれた。
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