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もう私、生徒じゃない
第11章 密室で
「ん…」



髪をすいていた手が

額に当たってしまい先生が反応した。

それでも起きていないようだった。



髪をすいていると

いつもは前髪で隠れている部分に

傷跡があることに気づいた。



前髪をかき分けると傷跡が露わになる。



3cmほどの額の傷は

古いものなのか薄茶色く刻まれている。



なんの傷なのか気になって

傷跡をそっと指でなぞってみると

先生が反応する。



それでも何故か手を止められず

私の手はその傷を撫で続けていた。
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