- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
雪の日に祝福を・・・。
第7章 傾くシーソー
いたたまれなくてギュッと強く抱き締め直した。上手く息が出来ずに震えているのが判る。
「ごめんね、俺が変なことを言ったから。
知りたいことだったけど、こんな月依さんを見たかったんじゃない。」
抱き締めるしかない。
「燵夜くんが悪いのよ。私の気持ちを覗き込んだりするから。」
「うん、ごめんなさい。俺なら傍に居るから・・・ずっと。」
「ん?」
「本当だよ。ずっと・・・傍に居たい。」
本心を抱き締めたまま伝えられた。
「もう・・・、大人を、からかっちゃダッ、メ・・・・・・」
腕の中から抜け出そうと身じろぎをしているうちちに振り返ってしまったとき青年の顔が間近にあった。
そしてそのまま青年の顔は、自分を見つめて唇が重なってきた。
「っ!!?」
「目、閉じて・・・」
「・・・!!」
「恥ずかしい、から・・・」
「っ・・・
(な、に?)」