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雪の日に祝福を・・・。
第12章 終わりのハジマリ
「そうか・・・決意は、堅いんだね。残念だが・・・」
「今までありがとうございました。」
2人が残念がってくれたのは、社交辞令でないことが何よりも嬉しかった。自分がしてきたことが認められた気がした。
「次の場所でも頑張りなさい。」
「はい。ありがとうございます。」
退職届けをテーブルに置いて部屋を出た。
「忙しく、なるわ・・・」
「月依。」
「馴れ馴れしいって言ったわよね。」
後ろから声を掛けれていつものように返す。相手など確認しなくとも判っていた。
「瑠々に・・・あってくれないか。」
「なぜ?」
引き留めてくれるなどあり得ないことだがまさかそんな話だったとは。
「流産しかけて入院している。お前から〝全てを奪った罰〟だって、言ってる。」
「そう・・・・・・
(〝全て奪った〟?なにさま・・・)」
「だから、話しを・・・」