- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
雪の日に祝福を・・・。
第2章 突然の婚約破棄
呆れたようなため息が耳を突く。
「〝女の子〟、って本気で言ってる?」
「本気だよ。」
「あ、そうなんだ・・・。ありがとう。
でも、出世の為だから大丈夫よ。」
可愛いことw言う相手に顔が綻んだ。
「自分を大切にしないと。」
笑っている相手に真剣に言う。
「大切にしてるのよ、これでも。
自分が大切だから出世したいの。」
「やり方なら色々あるだろう?」
「手っ取り早い方を選んだの。」
「はあ~やっぱり送って行くよ。」
「ちょっと、しつこいわよ。んっ!!」
文句を言い返した瞬間に身体が引き寄せられたかと思うと唇に〝なにか〟が触れた。
「ちょっと、あなたが酔っ払ってるの?」
「ご、ごめん。でも、ずっと寂しそうに見えて・・・つい。」
「っ!」
自分をずっと相手が見ていたことよりも心の中を見透かされた気がして戸惑った。