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雪の日に祝福を・・・。
第12章 終わりのハジマリ
「はい、お世話になります。」
診察室に入ると人当たりのいい年配の医師が居た。すぐに本題に入ってくれたので素直に答える。
「こちらを希望した理由を訊いてもいいかな?」
「はい。あちらの土地には、いい思い出がないのでこちらに来ました。」
「なるほど。2週1度通院を。なにかありましたらすぐに連絡を下さい。」
「判りました。お世話になります。」
新たな主治医に挨拶を済ませて病院を後にした。
》 》
終わったがまた、始まる。私の世界が終わるまでまだまだなにが待っているのだろうか・・・。
《 《
「若狭・・・月依だん、かしら?」
「はい・・・」
引っ越し先の部屋に着くと見知らぬ女性が立っていた。
「私、保健師の広瀬です。病気のこととか色々訊いておきたくて、いいかしら?」
「ええ、どうぞ。散らかってますが。」