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雪の日に祝福を・・・。
第2章 突然の婚約破棄
告げた私に〝大切に取っておいてくれてありがとう〟と言ってくれた。
ベタベタ甘々な付き合いじゃないけど倖せを十分過ぎる程に感じられた。
付き合いが深まると彼は、私のルーツを知りたがった。過去を振り返ってもいいことがないから、はぐらかしていたのだが・・・ある日とうとう話すことにした。
《 《
「私にはね。4歳離れた妹が居るんだけど・・・」
どうしいても言い濁したくなる。
「仲が、悪いの?」
「ううん。いいとか、悪いじゃないの。そもそも〝姉妹〟としての関係をきちんと築《キズ》いて来なかったから。」
なんとか言うと不思議な顔をされた。
「妹は、未熟児で生まれた。だから母は、責任を感じて付きっきりだった。 病弱ですぐに体調を崩すから気が気じゃなかったみたい。 私は、存在しているだけ。
そんな家族関係だからあなたに話したくないし逢わせたくなんかないの。」