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雪の日に祝福を・・・。
第14章 優しさに祝福を
「なぜですか?」
「だって担当俺だったから。月依も〝個人的な用事だった〟ってはぐらかすし。成る程君たちの関係についてわざわざ釘を刺しに来ていたのか。」
「そう、でしたか・・・」
彼女が被《コウム》った精神的な苦痛を思うとため息が出そうだった。
「それで。今日は、なんお用?」
「実は、折り入ってお話しがあります。」
「うん、なんだい?」
「電話では、なんなので明日10時に会社のラウンジで逢えませんか?」
「ああ、いいよ。」
「〝千明と約束だ〟と言って下さって構いませんから。」
「ああ、判った。」
「では、明日。」
用件を終えて電話を切った。
そうしても彼女のことを訊かなければならなかった。
》 》
神様・・・私の世界を回している神様。
何度同じ処を回りましたか?
何度同じような仕打ちを与えましたか?