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雪の日に祝福を・・・。
第2章 突然の婚約破棄
彼の家族は、私の求めていた理想の家族。その一員になれることがなによりも嬉しかった。
しかし彼の家族への思いを私は、見くびっていた。梓式にどうしても私の家族を呼びたかったようで知らぬうちに接触を繰り返していたのだった。
《 《
「どう?」
休日を合わせてドレスとタキシードを選びに来た。
「綺麗だ。でも、目移りしちゃうな。」
「早く決めて。披露宴のドレスも選ぶのよ。」
「綺麗な婚約者が悪い。」
「もう、なにそれ。」
「こっち向いて。」
「ちょっと、写真撮ってるの?」
「記念だよ。」
「もう、やめて。」
「お客さま・・・新作も入荷したんですが・・・・・・」
仲良くドレスを選んでいるとプランナーが声を掛けてきた。
「全部、お願いします。」
「はい!」
「ちょっと、悠葵《ユウキ》!」