- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
雪の日に祝福を・・・。
第15章 雪が見ていた日々
「月依っ!!」
「月依さんっ!!
逝かないで、・・・逝かないで・・・・・・っ」
紙吹雪が舞っている。
彼女の身体に舞い落ちる。
》 》
私の・・・世界は、〝不平等〟と〝不公平〟で回っている。
縋ることさえ、赦されない・・・世界。
世の中は、全く・・・〝不公平〟で出来ているモノだ。
私の世界もご多分に漏れず〝不平等〟と〝不公平〟な無関心な世界だ。
幼い頃から何度も願ったほんの些細なコトを・・・。
両親からほんの少しでいいから見つめられたい。気に掛けられたい・・・。
しかし私の世界に妹が現れてソレは、〝願っては、イケない〟モノとなった。
そうして願っても無意味だと知ったコロ・・・私は、この世界を受け入れた。
私の世界に〝愛〟があったことは、間違いない。
しかしそれに縋る、勇気が・・・なかった・・・・・・。