• テキストサイズ
雪の日に祝福を・・・。
第16章  雪の日に祝福を・・・。
  


「あっ、月依━━━っ!!」


 悲しいが愛おしい叫びが屋上に響いた。

 彼女と2人に舞い落ちる紙吹雪がまるで旅立ちを祝福しているようだった。


 》 * 》


 己の病の進行状況を彼女は、主治医よりもよくよく理解していたようだ。
 荷物の中からは、〝式は、簡単なものでよい〟と言う手紙が出て来た。

 あの日をかなり前から計画していたのは、言うまでもない。院内外から情報が集まった。決行日は、急遽決まったようだが。

 院内学級で紙吹雪を作っていたこと。そして睡眠薬の処方が過度になったこと。これは、そのときに大量摂取するために集めていたと思われる。

 ワインは、わざわざ自分の生まれ年の1級品をセレクトして買っている。
 〝退院祝い〟と嬉しそうに購入していたことが転院の証言で判っている。

 こうして着実にケリをつける段取りを1人黙々と進めていたのだ。


  
/234ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ