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雪の日に祝福を・・・。
第2章 突然の婚約破棄
全く・・・目障りの子。
《 《
結婚式が迫って来ると済ませて置かなければならない仕事が山積みになり2人の時間が取れなかった。
「あれ、鈴村君は?」
「なんか急用って早退しましたよ。なにか、急ぎの用事ですか?」
「うん。資料が欲しかったんだけど・・・判る?」
「見てみますね。」
「お願い。」
アシスタントの子に任せて席に戻る。
「(急用・・・ね。)」
心配だったのでメールだけは、送っておく。
「先輩、コレでいいですか?」
「おー、これこれ。ありがとうね。」
「はい。じゃあ、お先です。」
「はーい、気を付けてね~」
資料を置いて先に帰って行く後輩を見送る。今日も残業。もう誰も残ってない。
見回りの守衛さんが心配して時々声を掛けてくれる。
婚約者は、電話もメールも寄越さない。
「おーい、悠葵。無視ですか~」