- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
雪の日に祝福を・・・。
第2章 突然の婚約破棄
ウンともスンとも言わないスマホを置いて一息に自販機に向かう。自販機のある場所から夜景が見える。
クリスマスがまだだというのに以上に明るく見える。
「やだ。また、雪・・・・・・」
夜景を邪魔するように嫌いな雪がチラチラと舞い始める。
「さぁ、もうひと頑張り。」
婚約者のピンチも知らずに仕事に戻る。
》 》
今思い返すとこの頃から彼の様子は、おかしかった。なにごとにも上の空で仕事もしないようなミスが目立ったし食欲もないようだった。
男版の〝マリッジブルー〟なのかと思っていた。
まかさ深刻な問題に悩まされていたなんて思いもしなかった。
最大の裏切りが待っていたなんて・・・。
《 《
「月依・・・話しがあるんだ。」
「・・・なに?」
「仕事が終わったら、いつものカフェに来て欲しい。」
結婚式を1週間に控えた朝、電話で告げられた。