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雪の日に祝福を・・・。
第2章 突然の婚約破棄
「転職してどうするの。赤ちゃんが生まれるのに。」
常識的な答えをつい、返してしまった。
「じゃあ、好きな額を提示してくれ。」
「悠葵、馬鹿にしないで。お金の問題じゃないの。どうして判らないの?」
話しにならないと思いながらもその場を去れなかった。
「じゃあ、どう償えばいいんだ。」
「女に逢わせて。そうしたら別れてあげる。」
「だから。それだけは、出来ないんだって。」
「じゃあ、私を殺して。それでチャラにしてあげる。」
「馬鹿なこと言うな!」
あまりの物言いに思わず腕を掴んで声を荒げてしまった。
「じゃあ、なんで浮気なんてしたのよ・・・悠葵。」
とうとう本音が溢れ涙も落ちてしまった。
「ごめん。ごめんっ、月依っ!!」
「大っ嫌いっ!!死んじゃえ!死んじゃ━━━!!」