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雪の日に祝福を・・・。
第3章 予定通りの結婚式
私は、鬼になった。
《 《
自分の結婚式を妹が婚約者と行うと告げると担当のウエディングプランナーは、言葉を失っていた。
「あの、訊いてました?」
「はい、でも・・・あと1週間をきっていますし。」
「だから、私たちの結婚式のプランをそのまま使ってしまおうと思って。キャンセルしても勿体ないだけだし。
子どもが生まれると言うのに結婚式もしないんじゃあ、ねぇ。このプランのままで大丈夫ですし妹の出席者は、私が連絡するので。」
婚約破棄翌日2人を式場に呼び付け担当のプランナーも交えて変更の話しを始めた。
2人は、申し訳なさでやって来たのだろうがこんな展開が待っていると思いもしなかっただろう。
「ちゃんと、授かり婚でも結婚式をしてみんなに祝福されたと生まれてくる子どもにも思って欲しい。」
「月依・・・」
元婚約者の言葉に罪悪感が増してゆく。