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雪の日に祝福を・・・。
第3章 予定通りの結婚式
「だっておかしでしょう。」
「なにが?」
「あの子の結婚式をあなたがお膳立てするなんて。」
「ふ~ん。〝なにか〟されるって思うんだ。
怖い?」
心配そうな母にニヤリと笑ってやる。
「やっぱりなにか・・・」
「だったらどうするの?結婚式で大事な一人娘が傷付いたりしたら・・・」
母の瞳が揺れている。
「悪魔っ!!私を苦しめて楽しいの!!」
叫んだのと同時に平手が飛んだ。
「ふふ。なにも変わらないね。」
「どうして言うことを訊けないのっ!!」
ヒステリックな叫びが上がる。
「っ!!?」
キッチンの前で一部始終を見ていたのが彼女に気が付かれしかも笑みを向けられたのでドキリとし廊下に身を隠してリビングに戻る。
「なにを騒いでるんだ。」
場を掻き乱すしか出来ない父が現れ泣いている母を見ると平手をお見舞いしてくれた。