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雪の日に祝福を・・・。
第4章 呪縛の門出
「(ふん、白々しい。)
平気よ。私は、キャリアがあるし結婚にしがみつくだけのその辺の女と違うの。部長の嫌味くらいなんともないわ。」
「そ、そうですよね~」
「(全く・・・)」
噂好きな後輩たちが蜘蛛の子を散らすように居なくなる。
「おい、見たかよ。」
「怖ぇ。アレだもん男が寄り付かねぇわな。」
「鈴村~乗り換えて正解だ。」
「そうだ。相手は、女子大生なんだろ?」
「マジか。羨ましすぎる展開じゃ。」
「煩い。仕事しろよ。」
「いいじゃん。もう社内中周知の事実だし。」
同僚たちのタチの悪い絡みもエスカレートしていた。
「もう、〝若い方がイイ〟って言ったら。」
「「っ!?」」
「所で小西くん。私が頼んだデータは、仕上がってるんでしょうね。」
騒いでいる1人に声を掛ける。
「若狭・・・」