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雪の日に祝福を・・・。
第4章  呪縛の門出
  


「ブーケを選んで。」


「判った。」


 素直に答えてカタログを受け取った。


「先に帰るわ。2人共明日が本番よ、早く帰って休んで。」


「はい・・・」


 消え入るように小さくしか返事が出来なかったのは、姉の満面の笑みに怯えてであった。

 2人の姿は、美しく見えた。どんな理由があるにせよ〝結婚式を挙げる〟ということは、嬉しく楽しいことなのだと改めて思った。


「じゃあ、また明日。」


 2人の倖せな姿を見てから1人で帰る。


 》 》


 この頃の私は、報復に溺れ渇きをを誤魔化し続けていた。そんなことなどなんの意味もないと言うのに。

 どんなに2人にキツく当たり嫌味を繰り返しても私が棄てられたことに変わりは、なく・・・惨めでこの渇きががなくなることなどない。

 ただただ、ひたすらにわき続ける水のように増してゆくのだとひしひしと感じていた。


 《 《


  
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