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雪の日に祝福を・・・。
第6章  年下の男の子
  


 〝愛〟をなくし足踏みをしていた私を苦しめたは、自分自身だった。些細な同僚との彼の会話の端々に私が得られなかった〝倖せ〟が垣間見えたからだ。
 上向きのつもりが実は、全くの逆向きだったのだ。


 《 《


 この頃ようやく知ったことがあった。
 体調の変化は、気分と比例するんだということ。それを身に染みていた。


「若狭、顔色が悪いぞ。」


「大丈夫よ。ただの寝不足だわ。」


「早退したら?」


「大丈夫だって、言ったでしょ。鈴村くんが居ない間、私が仕事を代わってあげたのよ。」


 からかうつもりで口にした。


「ごめん。無理させてたんだな。」


「(なんで、謝るかな・・・)」


 心の中では、なんでも言えた。口には、出せない。


「俺が仕事代わるから休んでいいぞ。」


「大丈夫よ。冗談も通じないのね。」


 にっこり笑い場を凍らせないように会話する。


  
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