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雪の日に祝福を・・・。
第7章 傾くシーソー
「判ったよ。」
「それでは。」
電話を切って深呼吸をする。冬の清々しい空気が全身に回る。
「おはよう。」
「!、おはよう・・・」
背後に立たれるのも子どものように抱き付かれることも慣れてしまった。
「おはよう。今日は、私がごはん作ったわ。」
「んー、お腹空いた。」
「じゃあ、食べましょう。」
彼の腕を離れて部屋に入って朝食のセッティングする。
「ねぇ、月依さん。」
「なぁに?」
「自分で作ったってことは、食べきれる?」
「大丈夫。最近は、食べてるから慣れたわ。」
「じゃあ、頂きます。」
懐くのがとても上手い青年の姿に慣れた。
婚約破棄で崩れた精神バランスが青年と居ると安心して眠れて食べれている。
「来週から職場に戻るの。」
「そっか。良かったですね。」
「ありがとう。これも燵夜くんのおかげよ。」