この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
籠鳥 ~溺愛~
第28章                       

「これは……」

 それは美冬から鷹哉にあてた手紙だった。  

 高柳は一週間前に鷹哉からそれを預かり、中は確認済みだった。

 封筒を取り出して内容を確認した鏡哉が目を見開いている。

「……大学の学費援助を、断った――?」

「ええ。そしてこちらが身辺調査の結果です」

 高柳はもう一つの封書を開け、中を読み上げる。

「大学の知人等から確認したところによると、貯金がつきた鈴木美冬は大学2回生いっぱいで休学し、働いて残りの学費を稼ぐようだ」

 そう読んで顔を上げると、鏡哉は訳が分からないという顔をしていた。

「美冬ちゃんは結局、取締役から一円も受け取っていませんよ」

「どうして……」

 鏡哉が呆然とした表情で高柳を見てくる。

「どうして? そんなことも分からないんですか?」

 高柳は大きくため息をつくと、残りのワインを飲みほして立ち上がった。

「後は自分で考えて行動して下さい。ワイン、ご馳走様でした」

 鏡哉をちらりと見つめた高柳は、部屋を辞去した。



 
 
/188ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ