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ひとりエッチ
第3章 平凡な日常に求めることは

診察室から出てくると緑色の長椅子に座っていた彼が気づく。
「骨折ではないみたいですね、よかった」
「はい、軽い捻挫でした
でも、放置してたら長引く可能性もありました!
ありがとうございます。
それよりあなたこそ、ぶつかった時すごい衝撃でしたよ!
内臓とかやってるかも?
せっかくだしみてもっ……」
目の前に紙袋を差し出された。
「結構喋る人なんですね」
ずっと不愛想だった彼がそう言ってフッと笑顔をみせた。
少し怖い印象の彼の視線が緩んだことにホッとする。
「はいこれ」
彼が右手に持っていた紙袋を差しだした。
「な…なに?」
「生理用品です、売店で買ってきました」
「え、私生理なんかじゃ…」
「いや、多分そうだと思いますよ、サドルが少しだけ…
余計なお世話だったらすみません」
「あは…そういうこと…た…確かめてくるわ!ありがとう…」
紙袋を受け取ると、顔から火が出そうなのをみられないように一目散でトイレに駆け込んだ。
シミがバレたのは恥ずかしいけど、生理だと勘違いしてくれて安堵した。普通はそう考えるか。
ジーンズをおろし、ベージュのショーツを膝までおろし確かめる。
やっぱり昨日の余韻が原因。
若いのに、気が効くわね。
多分、私よりもだいぶ年下だったと思う。
ちょっと不愛想な感じが少年ぽさを醸し出していた。二十代前半てとこだろうか。
病院に着いてきてくれるくらいだから学生さんかもしれない。
トイレから出ると受付のお姉さんに名前を呼ばれた。
「はい、これ10日分の湿布ね〜」
カバンから財布を出そうとしていたら
「支払いはもう済んでますよ」
「え?あの、彼はどこにいきましたか?」
待合室を見渡しても彼らしき人はもういない。
「外に出ていきましたよ
5分くらい前だっかねぇ」
うそ?病院代もナプキン代も返さなきゃいけないのに!
それに彼が本当に大丈夫なのかもまだ確信できてない。
急いで外に出た。
自転車をとめた駐輪場にはいない。
左右の大通りの道を見渡してももう彼らしき人を確認することはできなかった。
見失った。
仕方なく駐輪場に戻り自転車をみて違和感。
「サドル………どこ?」
お世話になった彼とサドルまでもを見失い
しばらく動けずにいた。
「骨折ではないみたいですね、よかった」
「はい、軽い捻挫でした
でも、放置してたら長引く可能性もありました!
ありがとうございます。
それよりあなたこそ、ぶつかった時すごい衝撃でしたよ!
内臓とかやってるかも?
せっかくだしみてもっ……」
目の前に紙袋を差し出された。
「結構喋る人なんですね」
ずっと不愛想だった彼がそう言ってフッと笑顔をみせた。
少し怖い印象の彼の視線が緩んだことにホッとする。
「はいこれ」
彼が右手に持っていた紙袋を差しだした。
「な…なに?」
「生理用品です、売店で買ってきました」
「え、私生理なんかじゃ…」
「いや、多分そうだと思いますよ、サドルが少しだけ…
余計なお世話だったらすみません」
「あは…そういうこと…た…確かめてくるわ!ありがとう…」
紙袋を受け取ると、顔から火が出そうなのをみられないように一目散でトイレに駆け込んだ。
シミがバレたのは恥ずかしいけど、生理だと勘違いしてくれて安堵した。普通はそう考えるか。
ジーンズをおろし、ベージュのショーツを膝までおろし確かめる。
やっぱり昨日の余韻が原因。
若いのに、気が効くわね。
多分、私よりもだいぶ年下だったと思う。
ちょっと不愛想な感じが少年ぽさを醸し出していた。二十代前半てとこだろうか。
病院に着いてきてくれるくらいだから学生さんかもしれない。
トイレから出ると受付のお姉さんに名前を呼ばれた。
「はい、これ10日分の湿布ね〜」
カバンから財布を出そうとしていたら
「支払いはもう済んでますよ」
「え?あの、彼はどこにいきましたか?」
待合室を見渡しても彼らしき人はもういない。
「外に出ていきましたよ
5分くらい前だっかねぇ」
うそ?病院代もナプキン代も返さなきゃいけないのに!
それに彼が本当に大丈夫なのかもまだ確信できてない。
急いで外に出た。
自転車をとめた駐輪場にはいない。
左右の大通りの道を見渡してももう彼らしき人を確認することはできなかった。
見失った。
仕方なく駐輪場に戻り自転車をみて違和感。
「サドル………どこ?」
お世話になった彼とサドルまでもを見失い
しばらく動けずにいた。

