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冷たい微笑み
第1章 その男、手を出すべからず
「わかってるよ。」

ネクタイをシュルっと緩めて

あっという間の速さのタイピングで入力する勝山。


「お前、また打ち間違えてる。見せてみろ。」

ちっ…近いですよ~課長!っ

都の隣に顔を並べて画面を見る。

「…なんだよ。」


…キツすぎないムスクな香水の香りがした。

都は彼氏が5年いない。

これはきっとどの男性にでも近くに来たらムラムラ

するんだと言い聞かせた。

「お前さぁ、もっとここは…」

都は怯えて顔を遠ざけた。

「…っ。」

「はぁ~っ…何意識してんの?

誰がお前なんか襲うかよ。色気ないのに。」

「ほっといてください!

いつか私を理解してくれる人見つかりますから!」

「見つかるわけ無いよ。」

「はぁ?」
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